基本情報

株式会社コスモ計器

東京都八王子市石川町297423

042−6421357

http://www.cosmo-k.co.jp

リークテスターで社会に貢献し続ける


リーク(漏れを)テスター(検査するもの)といい、気密を要する部品や製品の漏れを検査する機器があります。空気圧により、様々な製品の漏れを詳細に検査できるエアリークテスター、その世界的シェアのある製品を開発、製造している会社が石川工業団地にあります。今回は株式会社コスモ計器を訪ねました。

 

 

株式会社コスモ計器 古瀬智之さん

COB】空気によって漏れを検査する計器を作っているということですが、どのような製品に対してその検査が必要なのでしょうか。

 

【古瀬さん】使われる場面は自動車の部品が多いですね。また生活の中で実用的に使っているもので、漏れに関するもの、例えば水回り、トイレ、ガス湯沸かし器など耐久消費財、(高級な)ボールペンのペン先、電動歯ブラシとか、防水製品、また医療系では輸血パックや人工透析器、精密機器もそうです。

 

代表取締役の古瀬智之さんにお話を伺いました

代表取締役の古瀬智之さんにお話を伺いました

COB】確かに、今挙げて頂いたものは、気密性があったり、外に漏れてはいけない、もしくは外からの侵入を防ぐ必要がある製品ですね。始めに扱っていたのはどの業界の製品だったのですか?

 

【古瀬さん】創業時は自動車エンジン部品の気密試験用のものでした。当時はガス機器や電化製品も国内生産だったので、そのような製品用の国内シェアも5割ぐらいありました。

 

アフターサービスの重要性

【COB】海外の拠点を相当お持ちですね、やはり自動車工場の海外進出がきっかけですか?

 

【古瀬さん】1980年代、メーカーがアメリカに現地工場を立ち上げ始めて、それに伴って進出しました。計器の製造自体は八王子の工場で行っていますが、営業とアフターサービスのために国内外、各地に拠点があるのです。製品を長く使って頂くためには、フォローやメンテナンスに駆けつけられる環境が必要です。

 

【COB】そこまで含めてサービス(製品)なのですね。

 

【古瀬さん】機器を納品した時がゴールではないです。理念として「お客様を通じて、社会に貢献する」というのがあり、そのために使用するお客様のために工夫や提案、そしてアフターサービスが必要です。

 

【COB】元々日常生活で活躍する製品の検査のための計器なのですから、間接的に多大な社会貢献が出来ていると思います。

 

計器の仕組みを教えてください

【COB】空気圧での漏れの測定ですが、基本的な仕組みを教えてください。

 

【古瀬さん】例えば、コップですが、コップから何かしら漏れるとしたら、ヒビがあったり、割れていたりという可能性があります。まず、元々開いている部分の口はゴムパッキンで塞ぎ、密閉状態にして、その中に空気を入れて行きます。一方で、空のタンク(マスターチャンバー)の方にも同じ量の空気を入れます。もしもコップに穴が空いていたら、コップの空気圧は下がって行きますね。一定に保たれているタンクの空気圧と、コップの空気圧を差圧センサーで計測します。そうすると、コップからどれくらいの漏れがあるかわかります。

 

その原理でお客様が測定したい製品によって、イージーオーダーでその製品専用に機能を搭載するなどしてテスターを調整していきます。

 

カタログを見ながら説明頂きました。分かりやすい!

カタログを見ながら説明頂きました。分かりやすい!

【COB】空気圧ということは、測定する土地の高低差によっても圧力が変わってきますよね?

 

【古瀬さん】例えば日本とメキシコでは、全然違います。漏れている事は判断できても、数値は異なってきます。なので、その基準も日本で校正して作っています。どこで測っても、同じ穴ならば同じ数値が出るようにオプションや調整などで工夫しています。

 

【COB】どんな状況でも正しい数値が出るような仕組みがあるのですね!

 

工場を見せて頂きました

COB】では、そんなエアリークテスターが出荷されるまでを見せてください。

 

【古瀬さん】まずここは営業の実験室です。お客様から品物を預かってきて、どの程度、どういうことが出来るか検証する場所です。毎回ではないです。即答出来ないものはこちらで見ます。

 

棚には自社製品が並んでいます

棚には自社製品が並んでいます

次の部屋は技術の実験室です。お客様に提供する前の製品の検証をしています。

 

新製品の検証中でした

新製品の検証中でした

【COB】あの部屋はなんですか?

 

【古瀬さん】そこの箱では中の温度を変えて、お客様が使用する工場の温度でちゃんと計器が機能するかを確かめています。

 

温度の変化で不具合が起きないか検査します

温度の変化で不具合が起きないか検査します

【古瀬さん】次が製作工場です。工場内を湿度保っています。電子機器ですから、静電気で壊れてしまうことがありますので。こちらは製品の部品在庫を保管しています。営業がお客様と相談して、製品が決まったら、営業から注文伝票がきます。で、ベースの製品にどんな機能を搭載するかでそれに応じて組み立てのセットを作り1箱にまとめます。

 

組み立て前の筐体やパーツが棚にぎっしりあります

組み立て前の筐体やパーツが棚にぎっしりあります

こちらで、注文伝票ごとに組み立て、調整し、梱包して出荷できる直前まで全部やります。

 

パーツを組み合わせオーダーごとに製品を完成させます

パーツを組み合わせオーダーごとに製品を完成させます

2階に行きましょう。 こちらはエアリークテスターのセンサーを組み立てるところで、ゴミが入らないように、部屋は密閉されています。

 

ゴミが混入しないように清浄された空気が送り込まれています

ゴミが混入しないように清浄された空気が送り込まれています

ここはいろんなセンサーの圧力校正を行ったり、調整をするところです。

 

製作も構成や調整も全工程徹底して行われます

製作も校正や調整も全工程徹底して行われます

2階では他に異音検査の部署や、色々なセンサーの組み立てなども行なっております。

 

3階にいってみましょう。 こちらはトレーニングするための部屋です。新人のサービスマンや営業はこちらで勉強してもらいます。

 

トレーニングになるように様々な仕掛けが施された実機

トレーニングになるように様々な仕掛けが施された実機

こちらがアフターサービス部門です。もっぱらはお客様の現場で作業するのですが、ここではそれが難しいものを引き上げて作業しています。ここでは関東から北海道ぐらいまでカバーします。西の方は営業所が点在しています。

 

アフターサービスの最前線に当たる部署

アフターサービスの最前線に当たる部署

より良いサービスを求めて

【COB】現状のサービスはもちろんですが、製品開発も常に行なっているのですか?基本的にはお客様の要望によって毎回課題が変わる印象があります。

 

【古瀬さん】我々は常に、より感度のいい、短時間でできる、精度の高いものを追求しています。常に最新のリークテストをお客様に提供出来るように日々努力しています。

 

【COB】そうした事が日々のやりがいにも繋がっていきますね。

 

特殊な業界ですが、アフターメンテナンスも含めて、とても充実したサービス(製品)を提供しているコスモ計器、その専門的な追求はもちろんですが、他業種にも当てはまるサービスの姿勢に感銘を受けました。

 

株式会社コスモ計器
東京都八王子市石川町2974−23

TEL 042-642-1357

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